みぞおちから開始する真気運行法
下丹田以外からはじめる方法
基本的な功法では、下丹田で陽気を発生させることが、小周天の最初の取り組み方となっています。
これは、一般的な方法で、流派ややり方によっては、色々な方法があります。
小周天を、督脈、任脈の縦の流れ(経脈)を中心として、そこから開発することもあれば、体を一周する帯脈の横の流れ(絡脈)を中心として、先に開発するやり方もあります。
丹田で氣を集まることを大事にしても、丹田から氣が広がっていくことを大事にする方法もあります。
意念などを用いずに、ただ自然に任せる功法もあります。
最終的な境地は、同じになります。
登山のように、頂上は一つでも、登山道が複数あるようなものに似ています。
みぞおちから行う、真気運行法
下丹田以外の功法も色々あります。
その中で、やりやすい功法として、みぞおちから開始する李少波先生の真気運行法があります。
特徴としては
・下丹田ではなくて、みぞおちで意識の集中をして氣を発生させます。
・みぞおちで発生した氣が任脈を降りていって丹田に入っていきます。
・丹田で氣を管理、調整します。弱火と表現されるように、適度な温かさに調整します。
・丹田の氣が充実して、督脈を登っていきます。
・さらに氣が全身に広がっていきます。
簡単に説明すると、このようになります。
また、積極的に意識を使って気を操作するのではなくて、自然と気が動くことに任せます。
一般的な小周天、全身周天と比べても、大まかな流れは似ています。
多くは、下丹田から始めますが、最終的には全身のどこでも陽気の発生ができるようになります。
また、温かさ火加減もコントロールできるようになります。
任脈、督脈が開いた後(小周天)は全身の経絡(全身周天)を開いていきます。
この動画は日本語ではありませんので、理解が難しいかもしれません。
みぞおちで発生した気が丹田に入る説明 47:00~
督脈を気が登る説明 51:00~
は、図で説明されていますので、練功を行う際にイメージしやすいので、参考になります。
みぞおちで氣を発生すると丹田が強くなる
経絡は氣の流れるルートです。
(下)丹田で氣を発生させると、督脈を気が上昇します。
ヨガでは、会陰・尾てい骨に眠るクンダリーニが背中を上昇します。
つまり、
しっかりと気が発生、動くと経絡(ヨガのスシュムナー)を流れる氣が増えて、実感を伴うということです。
※病気な時は経絡を流れる氣が少ない、スムーズに流れると健康であり、そこからさらに多量の氣が流れるイメージです
督脈が氣を動くように、任脈も氣が動きます
ですので、みぞおちで氣を発生させると任脈を降りて下丹田に入っていきます。
真気運行法でも、下丹田を重要視して、そこで氣を練る、発生させています。
それまでの過程で、
・はじめから下丹田で行うのか
・先にみぞおちで行って下丹田で行うのか
が違うように感じます。
自分にあった功法がおすすめです
一般的な功法も、真気運行法もどちらも素晴らしい功法で、正しく行えば効果で出ます。
当会では、人によって、状況において変化したり組み合わせながらレッスンを行っています。
ある程度、感覚が高くなってくると練功によって氣が活性化したり、変化を感じるようなります。
その時には、どちらも行ってみて、
・自分がやりやすい方
・より変化が強くでる方
を行ってみてください。
スポーツや勉強でも相性があるように、気功でも功法との相性があります。
優れた資質を持っていても、流派や師との相性が合わずに思ったように、上達しないケースもあります。
ご自身に合った功法で、上達の仕方が変化しますので、あう功法を見つけて上達していただければと思います。