陽気の発生
陽気とは
氣には、三宝(精、氣、神)として分類されたりします。
東洋医学的な、氣の考えもあります。
また、氣には感じ方もいくつかあります。
・温かい感じ
・びりびりする感じ
・圧力感
・スースーする感じ
などです。
この中で熱感、温かさの感覚の氣の感じ方が陽気と言われます。
人は生命活動を行っています。
それは、心臓の鼓動であり、血液の流れであり、神経や脳細胞での電気信号であり、筋肉の運動などです。
平均すると36度5分の体温もあります。
これらは安静にしていても働いており、活動時にはさらに活発になり血流が増えて温かさも増えます。
こう考えると、血流が変化する、温かさが増えるのは日常で起こっていることです。
運動した後に、心臓の鼓動が速くなり、血流が全身を巡り、体温が上がった時も同じことです。
血流が増えると、氣が増え、陽気の発生、温かさ、温感につながります。
通常は、体を強めに動かすことや、入浴、温熱療法、熱いもの、辛いものを食べるなどで変化が起きる、血流、温かさを自分の意志で、変化させれるということです。
これは、物理的な治療を受けたり、運動したり、入浴するなどで変化することは経験があると思います。
では、物理的でない要因で変化が起きるのか?と疑問が出るかもしれません。
これも、
恋愛の際にどきどきしたときに、体温が上がることや、精神的な緊張で体温が上がることも経験があると思います。
つまり、物理的ではない要因でも、血液の流れの変化、体温の変化が起きる、起こせると考えることが可能です。
陽気の材料と方法
陽気は、調理のように材料と方法で考えます。
素晴らしい料理は、素材と調理技術のどちらも必要です。
陽気は、精を材料とします。
伝統的な言い方では、「練精化氣」や「起火」と言います。
精を練って氣に変わる、精を練って氣に変える、火を起こすなどの意味になります。
精という材料を、意念、呼吸法という方法で陽気(火)に変えていきます。
陽気の発生がうまくいかない場合は、
・材料となる精が足りない
・精はあるが方法がよくない
となります。
※ほかに陽気が別の場所に発生しているケースや、発生していても本人が感じられないケースなどがあります。
ですので、
・材料となる精を増やすこと
・精を陽気に変える方法を身に着ける
の2つが重要となってきます。
陽気の発生の変化
陽気の感覚もだんだんと変化していきます。
はじめはなんとなく温かいなどの曖昧な感覚です。
それが、だんだんとよりはっきりとした温かに変わります。
さらにすすんでいくと、物質的な感覚、物理的な熱さとして感じます。
氣には量の概念があります。
※東洋医学でも氣も物質的、量の概念があります。
同じ空間内で量が増えると密度が濃くなります。
密度が濃くなると、質的に変換を起こします。
曖昧であった氣の集まった球状のものが、密度が濃くなり、質的に変換して「丹」となります。
ちなみに、丹を育てる田んぼで「丹田」となり、氣功では3つの丹田を重要視します。
陽気の利点
陽気には、周天法を行う上で利点があります。
①氣を動かすうえで知覚しやすい
氣功とは、氣を強めたり、動かしたり操作するのですが、その対象をなる氣を知覚できないと強くなっているのか、今どこにあるのか、動いているのかわかりません。
陽気として、熱の強さや、どこが温かくなっているかで知覚がしやすいです。
②経絡を開く働き
氣が流れるルートとして、経絡があります。
年齢とともに経絡が詰まり、氣の流れが悪くなっていきます。
周天法とは、その経絡を開いてくことも一つの目的です。
閉じた経絡を開くのに、強いエネルギーが必要です。
陽気とは、強いエネルギーで経絡を開いてくれます。