気功の目的の放鬆と入静
放鬆と入静
気功の目的の一つは、放鬆と入静です。
気功を通して、放鬆、入静したいわけです。
放鬆とは、肉体の視点から、体の力を抜くこと。弛緩すること、リラックスすることです。
入静とは、脳の視点から、深い瞑想状態、脳波を落とすことです。
特に現代人は過緊張、興奮状態になりやすく、健康法として、ヨガや気功が行われること。
企業でも、瞑想が取り入られていることが、これらが理由の一つです。
放鬆、入静と対応表
放鬆(弛緩)と入静(脳波を落とす)が目的であれば、そうではない状態、
非放鬆と非入静つまり緊張と脳波が上がる状態もあるわけです。
それぞれの状態に対応する働き、変化があります。
状態 | 緊張・固体 | 弛緩・流体(放鬆) |
自律神経 | 交感神経 | 副交感神経 |
受容器 | 筋肉・靱帯 | 関節包 |
太い神経線維 | 不活性状態 | 活性状態 |
意識 | 顕在意識 | 潜在意識 |
脳波 | α・β以上 | θ・δ以下(入静) |
重心 | 上・不安定 | 下・安定 |
血流・体温 | 下がる | 上がる |
呼吸 | 胸式・浅・早 | 腹式・深・遅 |
心拍数・脈拍 | 早くなる | 遅くなる |
免疫 | 低くなる | 高くなる |
気の流れ | 減る | 増える |
↑がそれぞれの対応表になります。
※流体とは、液体と気体が混じったもの、 気体と液体の総称
状態を切り替えること、深めること、操作すること
上の図で、緊張と弛緩の状態(放鬆・入静)の対応が分かります。
気功の目的の一つが放鬆と入静であれば、次に課題が分かります。
それは、
①切りかえること
②深めること
③操作すること
です。
通常では、
緊張状態で、体の不調、不安定、不眠、免疫の低下、呼吸は浅く、早く、気の流れも良くありません。
この状態で半数以上の人は過ごしています。
自律神経失調症などは、その典型的なもので、交感神経から副交感神経に変わらずにいます。
そこでまずは、
緊張状態から弛緩状態に、
①切りかえること
です。
緊張状態と弛緩状態を、自分で切りかえることを身につけます。
これが放鬆と入静が最低限できた状態になります。
この切りかえができるようになると、次に、
②深めていきます
図で説明すると、
より関節包
より脳波を落とす
より呼吸を深く、遅く
より脈拍をおそく
ということです。
放鬆と入静がすすむと、呼吸、脈拍が遅くなってきます。
あるときは、呼吸が止まり、脈拍も遅くなっていき、感じなくなり、意識も深い所に落ちていくようになります。
この変化が深まっていくことでの変化です。
それができると
③操作することです。
操作するとは、緊張状態から弛緩状態
弛緩状態を深めていき、その状態を細分化していきます。
簡単にいうと
浅い弛緩状態・中ぐらいの弛緩状態・深い弛緩状態
に分けます。
そして任意の状態に早く入れるようになること、任意の段階でとめることなどです。
ある人は、深い段階まで、数十分時間がかかります。
別の人は、数分で深い段階までなれます。
その状態にまでなる時間に決まりはないということで、より早くなれるにしていきます。
また
ある人は、その状態なれるが、しばらくすると寝てしまったり、すぐ上の状態になったりして、その状態を維持できません。
その状態を維持できるようにしていきます。
うまくなると、どのような状況でも、自己を変化させることが瞬間で可能になります。