中脈の開発

中脈・衝脈について

小周天は奇経八脈の中で、督脈と任脈にあたります。

次の段階として、全身周天(中周天)を行います。

全身周天は奇経八脈の開発であり、奇経の中に衝脈があります。

衝脈は、

「経脈の海と為す。また、血海という。その脈は任脈と、少腹の内、胞中に起こる。浮にして外なるものは気衝穴に起こる。足陽明と少陰二経の間に並ぶ。腹上を循り行きて横骨穴に至る。臍を挾んで左右各5分、上行して大赫穴、気穴穴、四満穴、陰交穴、中注穴、肓兪穴、商曲穴、石関穴、陰都穴、通谷穴、幽門穴を経て胸中に至って散ず。」

と書にあります。

氣功の書には、会陰から百会まで伸びる氣の流れなどとも記載があります。

この2つは、違うものを指していると感じられます。

氣功の修練をする上で、鍼灸の経絡の書を引用するとこういったズレが起きることがあります。

会陰から百会までの氣の流れとして、修練する方が効果的です。

体の中心を通り、衝脈と別の名前の方が概念化しやすいので、中脈と読んでいます。

※流派によって、衝脈=中脈、衝脈≒中脈、衝脈≡中脈があったり、中脈の呼び名が違ったりします。

中脈の開発の仕方

中脈は、会陰から百会のラインです。

会陰に氣をおくることで、中脈の練功、開発が可能となります。

会陰は、ヨガではムーラダーラチャクラにあたるもので、特別な場所の1つです。

会陰に意識、氣を送ると

①地球との繋がりが強くなり、地球の氣を吸収するようになります。(ヨガではルートチャクラともいう理由です)

②小周天ルートの督脈の氣の流れが活性化します。(督脈が会陰から始めるという、説もあります)

③会陰から、体の中心を氣が上昇します。

中脈の場合は、体の中心を会陰から百会に向かって、氣が上昇していきます。

他の経絡と同じように、途中で詰まりがあるとそこで流れが悪くなりますので、開いていくことが大事です。

天地にも繋がる

一部では、グランディングという言葉があります。

会陰は、地球との繋がりに関係して、百会は天、宇宙との繋がりに関係します。

中脈は、天地との氣の交流にも関係してきます。

この時に、色々な意味にも対応してきます。

百会は、天精神的、高次元、軽など

会陰は、地、肉体的、低次元、重など

です。

人によって、上の方が発達している人、下の方が発達している人など様々です。

高次元、低次元と書くと、陰陽で陽のみが良いと思われがちのように、高次元の方が良いと思われる場合もありますが、それぞれ必要な面もありバランスを取るようにするのがおすすめです。

中脈における上達のポイント

小周天が、より経絡を深く開発することを目指すように、中脈も方向があります。

身体内部であれば、より、中脈を開くことです。

つまりがある場所があったり、左右に引っ張られたりすることがあります。

身体外部であれば、より深く、より高くを目指してください。

より、伸びるほど、良質の氣が導入できるようになります。